ローストディアを作ってみた(松本市 山﨑商店さん)

今回は、松本市の山﨑商店さんにて、鹿肉を購入して来ましたので、ローストビーフならぬ、ローストディアを作ってみたいと思います。

その前に、シカに関して調べてみましたので、少しお付き合いください。

人間と鹿の繋がり

歴史から見る、資源としての活用方法

人間と鹿。どんな距離感で、どのような活用がされて来たのか確認してみました。

エゾシカ

先住民アイヌにとって、ユク(エゾシカ)は最も重要な食べ物。毛皮や角は衣服や農機具の素材として活用されていた。

出典:なぜイノシシは増え、コウノトリは減ったのか 著者:平田剛士

大阪にある、国立民族博物館(みんぱく)のアイヌ展示にも確かエゾシカ関連はあった気がします。みんぱくは非常に面白い場所ですので、ぜひ行ってみてください。

国立民族学博物館

ホンシュウジカ

奈良市の正倉院宝庫に収められている馬具・甲冑・刀剣・履き物といった8世紀ころの宝物には、シカ革を利用した工芸品、美術品が少なくない。

出典:なぜイノシシは増え、コウノトリは減ったのか 著者:平田剛士

鹿は資源として昔から利用されてたんですね。鹿角の兜といえば、真田信繁公や本田忠勝公を思い出しますね。

食害のお話

有効活用されて来た鹿ですが、昔から食害はあったようです。

肉食が禁忌とされた中世から近世にかけては、イノシシ・シカによる食害が激化。農村の人々は猪垣を築き、不寝番をして対抗しようとした。

出典:なぜイノシシは増え、コウノトリは減ったのか 著者:平田剛士

全国各地に「猪垣」は残っているようですね。

肉食が禁止されたのは、仏教や、土着信仰を排除したい意向もあったようです。

江戸時代後期の1749年、八戸藩で約3000人の餓死者を出した飢饉は「猪飢饉(いのししけがじ)」と言い伝えられている。大繁殖して人里に押し寄せたイノシシは農作物1万5000石(一石は約180リットル)を一気に壊滅させたという

出典:なぜイノシシは増え、コウノトリは減ったのか 著者:平田剛士

これは鹿ではなく猪になりますが、一気に押し寄せるってすごいですね。ナウシカの王蟲みたいです。15000石を今話題のオリンピックで例えると、競泳用プール2,500 m³ (25*50*1.5 m) に相当するようです。

圧力のバランス

自然にどう向き合っていくのか、なかなかバランスが難しいところですね。

  • 人間から自然に対しての圧力が増えると野生獣が減少する
  • 人間から自然への圧力が減少すると野生獣が増加(農作物への被害増加)

福島県の避難区域や、チェルノブイリでは、人が入らない事で野生獣が増加しているというニュースなどもありました。

なお、平成29年度 長野県の獣被害額は約8億3千万円。主に農業・林業への被害(約2億9千万円程度がニホンジカ)でした。約3億。シカによる食害ってすごいですね。

  • 1位 ニホンジカ… 35.2%
  • 2位 ツキノワグマ…11.9%(林業被害)
  • 3位 ニホンザル… 10.7%(農作物被害)

なぜ自然界への圧が減っているのか

自然界への圧力が低下する事で、シカが増加しているようだという事がわかりました。

シカの繁殖力が高いというのもありますが、なぜ自然界への圧が減っているのかを考えていきます。

圧力低下

  • 耕作放置地の増加
  • 里山の減少(山と居住地のバッファ)
  • 山間部の人口減少

シカ猟の問題

  • 猟師・猟友会の高齢化問題
  • しんどい、獲物が重い
  • シカはお金にならない
  • わなは毎日巡回が必要
  • 猟銃(散弾)は肉に残弾が残る可能性
  • 狩猟後の処理の仕方でも味が変わる
  • そもそも個体差(味)がある•季節、餌など

流通面

  • 安定した品質で流通できない
  • 長野県内でシカの処理施設は33箇所が存在
  • 小学校給食で活用されている県内地域もあり

資源としての活用

現実としては殆ど活用されずに、山中に捨てられる事が多いようです。もったいないので全国各地で有効活用が検討されています。

野生鳥獣資源利用実態調査:農林水産省

狩猟なんて野蛮だ!とか、シカがかわいそとか。いろいろあるかもしれませんが、最近は狩猟女子とかジビエブームとかもあり、少しはフニャフニャなムードも是正されているのかもしれません。

食べる

  • 人間が食べる
    • 各地でジビエへの取り組みが盛んに
  • ペットフード
  • ライオンが食べる
    • 1匹年間で40万円くらい食費がかかっている。
    • 動物園には3−5匹はライオンが居るとすると、120ー150万が節約できる。
    • 屠体給餌(とたいきゅうじ)をしている動物園も増加
  • 皮の利用 
    • 革細工

山﨑商店さんで鹿肉を買ってきました

という事で前置きが長くなってしまいましたが、少しでも有効活用に協力すべく、松本市で鹿肉販売をされている山﨑商店さんに行ってきました。

なお、お店に行く前には必ず事前にご連絡してから行ってくださいね。必ずですよ。頼みましたよ。

山崎商店
ジビエ=山肉の周知活動も含め、当店で販売も行っております。 美味しいヘルシーなジビエを安心・安全を第一にお届け致します。 〒399-0023 Nagano松本市内田3615-1

鹿ロース(背ロース)を出して頂きました。

鹿ロース

鹿ロースは1頭あたり4%くらいしか無い部位とのことでレアですね。秋までには在庫が少なくなってしまうとのことでした。

200グラム付近のものを3パック購入してきました。背ロースは3角形のような形で、細長いのが首に近い背ロース、四角っぽいのがお尻に近い部位とのこと。いろいろ楽しめて面白いですね。

ローストディアを作ってみよう!

という事で、購入してきた鹿肉を半日くらいかけて冷蔵庫内で解凍しておきました。

しお・胡椒をすりこみます。

フライパンで焼いていきます。

しっかりと焼きます

全体的に10分くらいかけて焼きましょう

10分間焼いたあと、火を止めて、鹿肉をアルミホイルで包みます。

予熱で20ー30分このまま放置します。

完成です。いい感じに仕上がりました。ワサビを付けて食べると美味しいです。

キャンプでも作れそうですね!

まとめ

食害の被害額が大きかったり、有効活用がされていなかったりする鹿ですが、高タンパク低カロリーで、食べると非常に美味しいです。

2050年にはフードショックも想定されています。食糧難になった時に、昆虫食かジビエ(鹿、イノシシ)か、どーっちだ。って聞かれたら、まあジビエを選びますよね。

長野県には美味しいワインもたくさんありますので、ぜひとも鹿肉とワインの組み合わせで試して頂きたいと思います。おすすめです。

タイトルとURLをコピーしました